私の自転車遍歴(その2)
(前回までのあらすじ)
妹に借りて初めてロードバイクに乗り、爽快感のとりこになったぴーちゃんは、自身もロードバイクを購入することを決意するのであった。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
リドレー“ヘリウム”は見た目が可愛い。見た目が大事。これは自転車購入において最も大切なポイントです。
どんなにハイスペックだろうがレア物件だろうがお高かろうが、初心者にとってはそんなモン理解の範疇を超えています。
自転車漫画「ろんぐらいだぁす!」の主人公亜美ちゃん(運動音痴のズブの初心者)だって、ポンタくん(折りたたみ式小径車)の見た目に一目惚れして自転車沼に第一歩を踏み入れ、継続して乗ることになったわけです。
見た目が好きだと無視できない。
何となく乗りたくなる。
乗っていると気分が高揚する。
逆にどんな「お高級自転車」でも、見た目が好みじゃない、なんかダサい、お値段やスペックの高さに無理やり自分を納得させて仕方なくルックス面の不満を押し殺して妥協する。
こんな気持ちで新車購入したところで、初心者のモチベーションは絶対上がりません。断言していい。繰り返して言う。
自転車購入には見た目が大事なんだ!!!
見た目が好きだと乗りたくなるんだ!!!
そしてもう一つ。私がヘリウム購入を決断したポイントは「とにかく軽いこと」。
ロードバイクの魅力に目覚めさせてくれた妹のキャノンデール“スーパーシックスEVO”もカーボン製で非常に軽い車体です。妹のロードを借りて近場を走った時、段差や悪路で車体を持ち上げる際に力を必要としないことに感動しました。
これがママチャリだったら……重い車体をうんうん唸りながら必死で持ち上げ、向きを変えるだけで一苦労です。こういう些細なストレスの積み重ねがサイクリングの爽快感を奪っていきます。
女の非力な腕でもひょいひょい持ち上げられる取り回しの良さがサイクリングをお手軽で楽しいものにしてくれる。
だからこそ、私は自転車購入の際「軽さ」を重視しました。
以上2つの点で、リドレーは私のハートに直球どストライクだったわけです。
そして興奮冷めやらぬまま、怒涛の勢いでリドレー“ヘリウム”購入を決意したまでは良かったのですが……。
Ysロード提携の自転車イベント会場で購入申込書にサインし、後日ドキドキしながらYsロード池袋本館を訪れました。
懇切丁寧に対応してくださった店員のMさん、その節はありがとうございました。
なーんにも分かっていないズブの初心者に根気よく説明してくださった事、素晴らしい一台を組み立ててくださった事に深く感謝申し上げます。
股下の長さを測ったり、前傾姿勢やペダリングの際の脚の伸び方をチェックしたりと、初めてのロードバイク購入は初心者にとって不思議な儀式がいっぱいでした。
色々な手続きに時間がかかりましたが、私は全てお任せ状態でのんびり気楽なモンでした。
そしていよいよフレームに取り付ける諸パーツを決めていくにあたり、担当の店員Mさんから私に一言、確認の質問が。
「今回、おいくらまで予算を持てますか?」
(続く)